はじめに|永住権は“職業で決まる”時代
オーストラリアの永住権(PR)を取得する際、最も重要な要素のひとつが「職業(Occupation)」です。
永住ビザの多くは「スキルドビザ」と呼ばれ、特定の職業リストに含まれていることが申請資格の前提となります。
つまり、「どの職業で申請するか」「その職業が今も永住権対象か」を正確に把握していなければ、そもそも永住を目指すことができません。
本記事では、最新の永住権対象職業リスト(MLTSSL)を中心に、取りやすい職業の特徴や見方、代表的な職種一覧をわかりやすく解説します。
オーストラリアの職業リストとは?
永住権や就労ビザを申請する際、政府が定める**スキル職業リスト(Skilled Occupation Lists)**に該当している必要があります。
代表的な職業リストは以下の3種類
職業リストの種類 | 対象ビザ | 概要 |
---|---|---|
MLTSSL(中長期) | Subclass 189, 190など | 永住ビザの申請が可能。最も重要なリスト |
STSOL(短期) | Subclass 190, 491など | 州指名・地方移住限定のビザ申請に使用可能 |
ROL(地方優先) | Subclass 491 | 地方都市での雇用が前提のビザに対応 |
※MLTSSL=Medium and Long-term Strategic Skills List
MLTSSLが永住権取得に重要な理由
- 189ビザ(技術独立)などの“無条件永住ビザ”に対応しているのはMLTSSLのみ
- 190や491なども、MLTSSLに該当する職業の方が選考・招待されやすい
- MLTSSLの職業はオーストラリア国内で長期的に人材不足とされる専門職
MLTSSLに含まれる代表的な職業カテゴリ
医療・介護系
- Registered Nurse(看護師)
- Midwife(助産師)
- General Practitioner(一般開業医)
- Aged Care Worker(高齢者ケアワーカー)※州による
教育系
- Early Childhood Teacher(幼児教育教師)
- Secondary School Teacher(中等教育教師)
建設・技術職系(Trades)
- Carpenter(大工)
- Electrician(電気技師)
- Plumber(配管工)
- Welder(溶接工)
IT・テクノロジー系
- ICT Business Analyst(IT業務分析)
- Software Engineer(ソフトウェア開発)
- Network Administrator(ネットワーク管理)
その他専門職
- Chef(シェフ)
- Accountant(会計士)
- Social Worker(ソーシャルワーカー)
- Engineer(各種工学系職)
MLTSSL職業リストの確認方法
- オーストラリア移民局の公式サイト(immi.homeaffairs.gov.au)で検索
- 「Skilled Occupation List」のページにアクセス
- ビザの種類を選択(例:189, 190)すると該当する職業リストが表示される
- 職業名・ANZSCOコード・必要なスキルアセスメント機関を確認
永住権が取りやすい職業の特徴とは?
以下のような職業は、永住権取得の“現実的なルート”として人気です:
特徴 | 解説 |
---|---|
MLTSSLに含まれている | ポイント制ビザに申請でき、永住権ルートが開かれている |
スキルアセスメントが取りやすい | 審査難易度が比較的低く、証明資料も揃えやすい |
英語力基準が比較的低め | IELTS 6.0〜6.5で通過できる職種も多い |
州・地域での需要が高い | 州推薦が得やすく、190や491ビザで有利になる |
TAFEや留学で目指しやすい職業も多数
以下は、留学生がTAFEや大学での学習を通じて目指しやすいMLTSSL職種の一例です:
- Early Childhood Teacher(幼児教育)
- Enrolled Nurse(准看護師)
- Carpenter / Electrician(建設系)
- Chef(調理)
- ICT Programmer(IT系)
✅ これらの職種は、就学→現地就職→永住権申請というルートが現実的で、サポートに強いエージェントの利用も有効です。
まとめ|まずは「職業」から永住戦略を立てよう
オーストラリアの永住権取得では、どの職業で申請するかがスタート地点です。
自分の経歴・スキルがどの職業リストに適合するか、ビザの対象になるかを正確に確認した上で、英語力や職歴など他条件を整えていきましょう。
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