はじめに:永住権を目指すなら“情報整理”が第一歩
オーストラリアでの長期滞在やキャリア形成を考えるうえで、「永住権(Permanent Residency/PR)」は一つの大きな目標になります。
永住権を取得すると、ビザの制限がなくなり、医療や教育など多くの公的サービスをオーストラリア市民と同等に受けられるようになります。
ただし、永住権の取得には複雑な申請ルートや厳格な条件、変動する職業リストなど、毎年アップデートされる情報を正しく把握することが不可欠です。
本記事では、これからオーストラリアの永住権を目指す方に向けて、代表的な取得ルート・申請条件・必要なスコアや英語力・最新制度まで網羅的に解説します。
現地就職や永住を目指す方へ
制度の理解だけでなく、戦略的に進めるためのエージェント選びも非常に重要です。
永住権やキャリア支援に強いエージェントを知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
永住権とは?取得することで得られるメリット
永住権(PR)とは、オーストラリアに無期限で滞在・就労・就学できるビザのことです。国籍こそ付与されないものの、以下のような多くの権利が与えられます。
主なメリット:
- 永住滞在・自由な就労・起業・不動産購入が可能
- 公立医療制度「Medicare」の利用が可能
- 子どもの公立学校教育が無償
- 一定期間後に市民権(国籍)申請も可能
主な永住権の取得ルート
オーストラリアには複数の永住権取得パスがありますが、代表的なルートは以下の通りです。
取得ルート | 概要 | 適している人 |
---|---|---|
技術独立ビザ(189) | ポイント制による申請。州の推薦不要 | 職業リストに該当し、英語力・職歴・年齢に自信のある人 |
州指名ビザ(190) | 各州が指定する職業リストに該当する人に推薦 | 州ごとのニーズに対応できる人 |
地方移住ビザ(491) | 地方都市への移住・就労を条件に州の推薦を受ける | 地方での生活に前向きな人 |
雇用主指名ビザ(186) | 雇用主からのスポンサーによる永住権 | 現地企業での就労がある・予定がある人 |
パートナー/家族ビザ | 配偶者・家族がオーストラリア人またはPR保持者 | 家族を通じて移住したい人 |
永住権取得に必要な条件(基本編)
✅ 年齢要件
- 一般的に45歳未満が申請可能(例外あり)
✅ 英語力
- IELTS 6.0相当以上が基準(テスト結果で変動)
- 職種やビザによっては7.0以上が求められるケースも
✅ 職業リストに該当していること
- MLTSSL(中長期戦略職業リスト)などに登録されている職種である必要あり
✅ 職務経験とスキルアセスメント
- 指定機関による職歴・資格の評価(スキルアセスメント)が必要
- 職務経験がポイントに直結するため、詳細な証明が重要
ポイント制度とは?加点対象と必要スコア
技術独立ビザ(189)などの申請には、「ポイントテスト」によるスコア評価が用いられます。基本的な申請ラインは65点以上で、スコアが高いほど有利です。
加点項目 | 最大点数 | 内容例 |
---|---|---|
年齢 | 30点 | 25〜32歳が最も高得点 |
英語力 | 20点 | IELTS 7.0(10点)、8.0(20点) |
学歴 | 20点 | オーストラリア国内の学位も有利 |
職歴 | 20点 | 海外または豪州での職務経験に応じ加点 |
州推薦・パートナー等 | 15点 | 州指名や配偶者要件の充足など |
※ポイント制度は変更される可能性があるため、最新の情報を常に確認しましょう。
申請から取得までの一般的な流れ
- スキルアセスメントの取得
- 英語テスト(IELTSやPTEなど)受験
- EOI(Expression of Interest:意向表明)の提出
- 招待状の受領(Invitation to Apply)
- ビザ申請
- 健康診断・犯罪歴証明の提出
- ビザ結果の通知
最新情報を常にチェック!永住権制度は頻繁に改定される
オーストラリアの移民政策は、経済状況・人口バランス・業界の人材不足に応じて年に数回更新されます。特に職業リストや必要スコアは頻繁に見直されるため、信頼できる情報源や専門家のサポートが不可欠です。
永住権は「目的」ではなく「手段」
最後に強調したいのは、永住権の取得は**ゴールではなく“人生設計の一部”**だということ。
自身のキャリアやライフスタイルにとって、永住権が必要かどうかをよく考えた上で、留学・就職・移住といったプランを構築することが重要です。
信頼できるエージェント選びも成功のカギ
永住権取得を見据えた留学や現地就職を実現するためには、制度に詳しく、長期的なキャリア設計まで支援してくれるエージェントの存在が欠かせません。
実際に永住権を視野に入れたサポートを得意とするエージェントを以下の記事で紹介しているので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
👉 現地就職・永住を目指す人向け|オーストラリア留学エージェントおすすめ5選
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