留学・就職の延長に「永住」という選択肢がある
カナダでは、留学から就労を経て、永住権(PR=Permanent Residence)を取得するケースが年々増加しています。
特に、Co-opやPGWPを活用して働いた後に永住を目指す流れは、日本人留学生にとっても現実的な道筋になりつつあります。
カナダの主要な永住権取得ルート3選(留学生・就労者向け)
✅ ① CEC(カナディアン・エクスペリエンス・クラス)
- PGWPなどでカナダ国内で1年以上就労した人が対象
- Express Entry(EE)経由で申請
- 年齢・学歴・職歴・英語力などに基づくポイント制
留学→就労(PGWP)→CECというルートが最も一般的な流れ
✅ ② PNP(各州のノミネーション制度)
- 各州が独自に人材を推薦して永住申請をサポート
- 特定の職種・地域・カレッジ卒業生に優遇措置あり
- 学校選び・職種選びが永住のしやすさに直結する
例:BC州、マニトバ州などは日本人にも実績多い
✅ ③ AIPP・RNIPなどの地方移民プログラム
- 地方都市の人手不足解消を目的とした制度
- 小規模都市に就職・定住することが条件
- キャリアと永住を両立させたい人に人気
永住権取得に有利な職種・業界とは?
カナダの移民制度では、「人材不足の職種」や「スキルレベルの高い仕事」に就いていることが永住申請時の評価を大きく左右します。
✅ NOCスキルレベルと永住の関係
NOC分類 | レベル | 例 | 永住での評価 |
---|---|---|---|
TEER 0 | 管理職 | 店舗マネージャー、プロジェクトマネージャーなど | 非常に高い |
TEER 1 | 大卒職 | エンジニア、マーケティング担当など | 高い |
TEER 2 | 短大職 | 保育士、調理師など | 高め |
TEER 3以下 | 肉体労働系など | サーバー、清掃など | 永住申請では不利 |
Co-opやPGWP期間中は、NOC TEER 0〜2レベルの職歴を作ることを意識するのがベスト。
✅ 永住に強い職種・業界(例)
業界 | コメント |
---|---|
IT・テック業界 | 人手不足が続いており永住申請者が有利。PGWP後の高年収職も多数 |
保育・教育(ECEなど) | 州によっては移民枠があり、職歴と資格が永住申請に直結 |
医療・福祉系 | 医療通訳や介護職も一部州で対象に。語学+国家資格がカギ |
建設・エンジニア系 | 学歴と職歴の両方を証明できれば永住可能性が高い |
料理人・調理系 | TEER 2に分類され、経験があれば州によってはPR対象に |
永住を視野に入れたキャリア設計の進め方
✅ ステップ①:学校選びから永住戦略を始める
- 公立カレッジ or 指定私立校を選ぶ
- Co-op付きプログラムで実務経験+PGWP申請権を確保
- 州によっては「指定学校卒業者にPNP優遇」などの制度あり
✅ ステップ②:PGWP期間を“移民ポイント構築”に使う
- TEER 0〜2レベルの職種で1年間のフルタイム職歴を構築
- 英語スコア(IELTS General)を事前に取得
- 職場から推薦状・雇用証明を確実に確保
✅ ステップ③:キャリアに強みを持ち、永住権へ申請
- Express Entry(CECルート)またはPNPルートで申請開始
- 必要に応じて移民コンサルタントや専門家の支援を活用
- 1回で通らない場合でも、年齢・スキル・経験を調整して再挑戦できるのが特徴
都市選び・職場選びでも永住の難易度が変わる?
地域 | コメント |
---|---|
バンクーバー・トロント | 求人数は多いが競争も激しい/家賃が高い |
カルガリー・エドモントン | 住宅費が安くPNP対象職種も多い |
マニトバ・ノバスコシア州 | 地方移民枠があり、永住戦略に有利な州 |
「都市の人気」よりも「永住の現実性」で選ぶ視点が大切です。
まとめ|永住はキャリアの先にある“現実的な選択肢”
- カナダ留学 → PGWP → 就労 → PR(永住)という流れは日本人にも多くの成功例あり
- 就職先や業種の選び方で、永住のしやすさが大きく変わる
- 情報収集と長期視点のキャリア設計が、永住成功の鍵になります
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