はじめに|永住権取得には“複数の条件クリア”が必須
オーストラリアでの永住を目指す上で、最も重要なのが「永住権(Permanent Residency/PR)」の取得です。
ただし、永住権は誰でも簡単に得られるものではなく、年齢・英語力・職歴・学歴・職業リスト適合など、複数の条件をクリアする必要があります。
この記事では、代表的な技術独立ビザ(Subclass 189)や州指名ビザ(Subclass 190)を中心に、永住権取得に必要な基準をわかりやすく整理して解説します。
年齢の条件:基本は「45歳未満」
永住権申請における年齢制限は非常に厳格で、以下のようになっています。
- 45歳未満であることが原則
- 申請時点で45歳を超えていると、原則として申請不可
- 雇用主指名やパートナービザなど一部例外ルートも存在
年齢別のポイント(189/190ビザの場合)
年齢 | 加点(最大30点) |
---|---|
18〜24歳 | 25点 |
25〜32歳 | 30点(満点) |
33〜39歳 | 25点 |
40〜44歳 | 15点 |
45歳以上 | 0点(申請不可) |
英語力の条件:最低IELTS 6.0、加点は7.0以上
英語力はスコアに大きく影響する要素です。
申請時にはIELTSまたはPTE Academicなどの英語試験結果が必要になります。
基本的な英語力要件(申請に必要な最低ライン)
- IELTS全セクション6.0以上(Competent English)が最低条件
- 一部職種や職業評価機関では、7.0や8.0以上が要求されることも
英語スコアによる加点
英語レベル | IELTS換算 | 加点 |
---|---|---|
Competent English | 6.0 | 0点 |
Proficient English | 7.0 | 10点 |
Superior English | 8.0 | 20点 |
職歴の条件:年数・職種・実績証明が必要
職歴は、「ポイント制ビザ」において大きな加点対象です。
また、**スキルアセスメント(職業評価)**でも職歴の妥当性が問われるため、しっかり準備することが必要です。
職歴加点の目安(過去10年分が対象)
職歴(オーストラリア国内) | 加点 |
---|---|
1年未満 | 0点 |
1~2年 | 5点 |
3~4年 | 10点 |
5~7年 | 15点 |
8年以上 | 20点 |
職歴(オーストラリア国外) | 加点 |
---|---|
3年未満 | 0点 |
3~4年 | 5点 |
5~7年 | 10点 |
8年以上 | 15点 |
※職歴は、職業リストに適合した業務であること、給与明細・契約書などで実績証明できることが求められます。
その他の主な条件・加点要素
✅ 学歴
- オーストラリア国内外の学士・修士・博士号で加点(最大20点)
✅ スキルアセスメント(職業評価)
- 指定機関による職業資格の確認が必要
- 職種によって評価機関が異なるため注意
✅ 職業リストの適合
- 永住ビザは対象職種が厳格に定められており、**MLTSSL(中長期戦略職業リスト)**への該当が原則
✅ 州推薦・パートナー・地方ボーナス
- 州からの推薦(190)やパートナーの条件充足、地方都市での就学などで加点あり(最大15点)
まとめ|条件を満たす戦略が永住への第一歩
オーストラリア永住権の取得は、単純なスコア勝負ではなく、年齢・英語力・職歴・職業リストへの適合など、複数条件をバランスよく満たす戦略が必要です。
どれか一つが欠けても申請のチャンスを失う可能性があるため、まずは現在の自分の状況を把握し、足りない部分をどう補うかを早めに検討することが大切です。
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