オーストラリアに滞在中のワーホリ・留学生・卒業後ビザ保持者にとって、「タックスリターン(所得税の還付申告)」は避けて通れない手続きです。正しく申請すれば、数万円〜十数万円の返金を受け取れることも。
この記事では、2025年版の最新情報に基づいて、対象者・申請方法・返金の目安・注意点までわかりやすく解説します。
タックスリターンとは?対象者と基本ルール
タックスリターンとは、オーストラリアで1年間に払いすぎた所得税を清算・還付する制度です。
- オーストラリアでは給料から源泉徴収で税金が自動的に引かれる仕組み
- 年度末(6月30日)に還付の申請をすることで、多くの場合、支払った税金の一部が戻ってきます
申請が必要な人・不要な人の違い
✅ 原則申請が必要な人
- ワーキングホリデーで働いた人(セカンド・サード含む)
- 学生ビザでも就労した人
- 卒業後ビザ(485など)で就労した人
- ABN(オーストラリア事業者番号)で働いた個人事業主
❌ 不要な人(ただし例外あり)
- 一切働いていない人
- 雇用主が税引きなしで支払っていた(違法な場合も)
💡例外あり:税金が引かれていなければ申請不要ですが、メディケア税の免除申請だけ必要なケースもあるため注意が必要です。
還付の目安金額とよくあるケース
実際に還付される金額は人によって異なりますが、以下がよくある目安です。
- ワーホリ(給与収入のみ):5万〜8万円の還付
- 学生ビザ(パートタイム就労):2万〜5万円
- 卒業後ビザ(フルタイム就労):還付または追加納税の可能性あり
- ABNでの就労:所得により追加納税の可能性も(年$18,200以上)
💡 いずれにしても「何もしないと返ってこない」ので、申請は必須です。
タックスリターンの申請時期と期限
- オーストラリアの会計年度:7月1日〜翌年6月30日
- タックスリターン申請期間:7月1日〜10月31日
- 期限後の申請も可能だが、罰金のリスクあり(要注意)
申請方法と必要書類
✅ 基本的な申請方法
- 自分でATO(税務署)に申請(無料)
- 会計士や代行業者に依頼(有料)
✅ 必要書類一覧
- パスポート
- Tax File Number(TFN)
- 雇用主からのPayment Summary(支払明細)
- 銀行口座情報(返金受取用)
- ABNで働いた場合は収入証明・領収書など
オンラインでの申請ステップ(MyGov/ATOアカウント利用)
- MyGovアカウントを作成し、ATOとリンク
- Employment income(雇用収入)を自動取得 or 手入力
- Deduction(経費)を必要に応じて入力
- 申請内容を確認し、送信
- 数週間〜1ヶ月程度で銀行口座に返金
💡 オンライン申請は無料ですが、英語が不安な方や経費が複雑な方は代行を検討してもよいでしょう。
専門家・代行サービスを使う場合
- 税理士・会計士:$100〜$200程度
- 日本語対応代行サービス:$70〜$120が相場
✅ メリット
- 英語不要
- 経費計上やメディケア免除申請も含めて対応可能
❌ デメリット
- 費用がかかる(還付額が減る可能性)
タックスリターンの注意点とFAQ
- 虚偽申請は罰金・将来のビザ申請に影響あり
- ABNで働いた人は追加納税のケースも
- 申請内容は5年間保管義務あり
返金を受け取った後にやるべきこと
- 銀行口座の明細で着金確認
- 次年度も働く予定なら、TFNなどの情報を整理して保管
- 永住権や学生ビザ申請に備え、納税記録を残しておくと有利な場合あり
長期滞在を考えている方へ|タックスリターン後の選択肢
タックスリターンが終わると、「次に何をするか」を考えるタイミング。
もし今後もオーストラリアに滞在したいなら、以下の選択肢があります。
✔ 就職を目指すなら
- 永住権に繋がる仕事を選ぶことで、PRルートも視野に
- 現地就職・キャリア支援に強いエージェントに相談するのがおすすめ
✔ 専門分野を学び直すなら
- TAFEや専門学校で学ぶことで、卒業生ビザ→永住ルートも現実的に
- 調理・看護・幼児教育・ITなどが人気
✔ 永住権を本気で狙うなら
- 州推薦やポイント制など、自分に合ったビザ戦略を立てるのがカギ
- 無料カウンセリングで道筋を立てるのもおすすめです
まとめ
オーストラリアのタックスリターンは、正しく申請すれば大きな還付が期待できるだけでなく、将来のビザ申請や永住戦略にも関わる重要な手続きです。
英語や手続きに不安がある方は、無理せず専門家や日本語対応の代行サービスを活用しましょう。そして、返金後は「次のステップ」について考える良い機会です。
就職・進学・永住、それぞれの可能性を、無料カウンセリングなどで気軽に相談してみてください。
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